健康情報「知っておきたい体の変化」

大腸がん

 

知っておきたい身体の変化

誰しも歳を重ねると、身体にさまざまな変化が現れます。
身体の変化は単なる老化にとどまらず、時には重大な病気につながるケースも・・・。
ふだんから体調管理に気をつけ、年に1度は専門機関による検査をおすすめします。

40歳代から急激に増加 大腸がん

厚生労働省の調査によると、大腸がんの罹患率(※)は、男女ともに40歳代から急激に増加し、高齢層ほど高くなる傾向がみられます。
しかも、大腸がんの死亡者数はこの20年で2倍以上に増え続け、現在、日本の女性のがん死亡原因の1位、また男性では胃がん、肺がん、肝臓がんについで4位となっています。

  • ※患率:一定期間に新たに発生した疾病の症例数の人口に対する割合

大腸がん年代別羅患率(2000年)

  • 出典:厚生労働省 がん研究助成金「地域がん登録」研究班、第3次対がん総合戦略研究事業「がん罹患・死亡動向の実態把握の研究」班推

食生活の欧米化が発病の危険要素に

大腸がんが増えている要因として、食生活の欧米化による、肉類など動物性脂肪の摂りすぎがあります。動物性脂肪を消化・吸収する働きを持つ胆汁酸は、大腸で分解されて「二次胆汁酸」となりますが、このなかに発がん物質が含まれているため、胆汁酸が増えると、がん発生の可能性も高まりやすいといわれています。また食物繊維の摂取量が減り、便が大腸内に長時間とどまることも、がん発生を招く要因のひとつです。

  • 大腸がんと動物性脂肪の関係 大腸がんと動物性脂肪の関係

  • 食物繊維をしっかり摂り、大腸をキレイに!

自覚症状がなく進行することも

大腸がんの症状は排便時の出血、便秘と下痢の繰り返し、便が細くなる、残便感などが挙げられますが、大腸ポリープや早期のがんは、ほとんど自覚症状がありません。無症状でも40歳を越えたら、定期的に大腸検査を受けることが大切です。
また病変部からの出血がなければ、大腸がんがあっても便潜血反応は陰性となってしまうため油断は禁物です。大腸がんの約30%は、便潜血反応が陰性であるといわれています。

早期発見、早期治療が根治の第一歩

大腸がんは長い時間をかけて、ゆっくりと発生する病気です。ただし、がんのなかでも適切に治療を受ければ、根治しやすいのが特徴です。早期発見、早期治療が根治の第一歩。内視鏡検査で大腸内をくまなく確認し、がんかどうかの確定診断を行うことが大切です。早期に見つけることができれば、内視鏡手術で治療することができます。

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